「ダイバーはパラオを目指す」どっかの、旅行会社のキャッチコピーにこんなのがあった気がします。ダイバーなら一度は行ってみたいパラオ、というわけで行って参りました。

 一口にパラオといっても、ポイントはたくさんあります。今回の目的地は場所はペリリュー島でした。パラオの首都があるコロールからボートで1時間ほどかっ飛ばしたところになります。第二次大戦の大きな激戦地の1つで、米軍上陸後、数ヶ月にわたる徹底抗戦およびゲリラ戦の後「サクラ、サクラ」の暗号を最後に日本軍は玉砕し死傷者1万名以上を出した場所でもあります。島内観光をすると至る所に戦争の後がまだ残っています。こうしたものもあと50年もすると無くなってしまうのでしょうか。

 さて、ペリリュー島の最大の魅力はブルーコーナー、ブルーホールといった有名なポイントに近いこと。さらにペリリューはあまりお客が入っていないので、荒らされていない・・・魚影が濃いなどなど。
 
 成田からのJALのチャーター便は夜中の1時半頃にコロールに着きます。するとホテルに入るのは3時過ぎ・・・朝は7時半集合。いくら何でも眠すぎ。疲れました疲れました。でも頑張って4日間で11本です。

 行ってみてびっくり、このペリリュー島は・・・・ど田舎。人口600人。街の中には、コンビニなど当然ありません。飲みに行こうにも店がありません。島内にレストランってものが無いんですね。(ダイビングショップのレストランが1軒あるだけ)。買い物行こうにもちっこい店が1つだけ。店と行ってもスーパーみたいなのじゃなくて個人商店です。ここの人はどうやって暮らしているんでしょうか?ちゃんとした仕事があるようにも見えないし・・・大きな畑があるわけでもなさそうだし。店がなければお金もいらないわけだけど、どこで食料とか仕入れているんだろう。仕事は何だ? 島にいる間中疑問でした。帰りがけに海の中のガイドをしてくれた加藤さんに、ちょっとしたヒントをもらいましたが・・・。本当に何もないところです。まあ、考えてみれば本島のコロール島にも、マックなどのファーストフードも一軒もないし、道路にも信号も一個もありません。ならば、離島のペリリューは、もっと何もない・・ということですな。ネットもつながらないし、携帯も圏外。
 島に着いた最初は・・・うーん、こんな暇そうなところでダイビングの他は何をすればいいのだろうか、と思いましたが、結局答えは「寝る」でした。毎日ダイビングが終わると16時から18時まで寝て、食事をして20時から朝の7時半まで寝るというような生活でした。寝過ぎの気もしますが案外寝られてしまうものだから不思議です。店がないのでビールも、あんまり飲まなかったなあ。このあたりいつもと勝手が違いますね。ふらふら飲み歩けない・・・・健康的です。

 さて肝心のダイビングですが、初日はともかく後はほとんど雨。それもほぼ一日中雨。雨期でもないのにこれだけ降るのは珍しいとのこと。おかげで水中は多少暗く、水も濁って透明度は下がり気味でした。写真にはいいコンディションでは無いですね。ですが、濁りのためか魚影の濃さは今まで潜った何所よりもよかった気がします。大物では、サメ、ウミガメ、ロウニンアジ(GT)、ジャイアントグルーパー(GG)、ギンガメアジ、バラクーダ、ナポレオン、マダラトビエイ・・・あとイルカ、マンタ、ハンマーヘッドは僕は見ていないですがいたそうです。イルカとハンマーヘッドはまだ海の中でお目にかかったことがないので是非今度は会ってみたいものです。
 ここの特徴としてはポイントによっては流れがかなりあるのでダイビングスタイルは、ほとんどすべてドリフトです。ペリリューコーナーに向かう途中にカレントの速いその名も「express」なんてポイントもあり、高速ドリフトが楽しめました。
 
 潜ったポイントは、ペリリュードロップオフ、ペリリューコーナー、ペリリューエクスプレス、イエローウォール、ブルーコーナー、ビックドロップオフ、ジャーマンチャネル、タートルコーブ、ペリリューカット、オレンジビーチなど。

 今回は魚を沢山見たせいで、どうしても刺身が食いたい、寄りましたよ。帰りにコロールで寿司屋に。
しょっぱなに頼んだのは、「鰺のたたき」。10ドルでどんな鰺のたたきが来るのだろうなー・・と思っていたらなんと30センチ超です。こんなでかいの1人で食えるかな・・と思いましたが普通にうまかったです。
ところでここ、コロールではショウガはありましたが大根は無いようで、刺身のつまはキャベツの千切りでしたね。天ぷらも大根おろしは無かったです。ちなみにここの店にナポレオンの薄造り、天ぷらなどありましたが・・・品切れで食べられませんでした。